インタビュー  
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堀内道夫が語る

再生可能エネルギーの今、これから

堀内道夫

株式会社 光と風の研究所 代表取締役。
静岡大学客員教授。
自然エネルギーの活用について、技術や装置の開発から街づくりまで幅広く、長年にわたり活躍中。
"太陽をめぐる戦争はない"、 "太陽から請求書は来ない"、 "足を引っ張らず手を引こう、美しさとアートを取り入れよう、住みたくなる街に"の一貫した活動のコンセプトの基、コンサルテーション、規格づくり、提案を次々とてがける。

20年前以上から再生可能エネルギーに向き合う

3・11。未曾有の事態に直面した私たちは、これまで当たり前のように供給されていた電気の大切さを再認識し、日々の暮らしを反省した。現在、わが国のエネルギー自給率はわずか4%に過ぎず、先進国の中でも最低ランクに位置する。この状況を打破する道が1つだけある。それが太陽エネルギーを起源とする再生可能エネルギーの徹底的な利用だ。

「当社の社屋は事務所兼住宅ですが、平成6(1994)年に通産省(当時)の住宅用太陽光発電システムモニター事業の第1号住宅として採用された光と熱のハイブリッド・ソーラーハウスになっています。」

堀内は、この家をPOWERs STATIONと名付けて20年以上住み続け、太陽の恵みの豊かさを実感しながら、再生可能エネルギーの普及のためのいろいろな課題と取り組んできた。

「各国政府・自治体・企業などの努力もあり、大企業ばかりではなく、とりわけ再生可能エネルギーの分散(地産地消)型電力という特色を活かした地方の優れた取組みも見逃せなくなっています。この古くて新しいエネルギーをいかに使いこなしていくのか。日本の底力があらためて問われています。」

自然エネルギーのマッチング・コンサル事業

(株)光と風の研究所では、この20年の間に、大田市メガソーラープロジェクト委員長、全国小水力利用推進協議会理事、家庭用据置型リチウムイオン蓄電池システム認定基準検討委員長等々を兼任し、マレーシアのライオン島エコアイランド計画や横須賀市猿島のエコアイランド化のプロジェクト等々をディレクションするなど、太陽エネルギーだけでなく、再生可能エネルギー利用を柱とした各国、内外自治体、大・中小企業の取組みを力強く推進してきた。
メガソーラー事業マッチング
太陽光発電をトータルで考え、設置環境や気候、日照などを考慮したベストなマッチングを設計・提案。施工におけるアドバイスや運用とメンテナンス計画についても支援する。
太陽光発電事業コンサルティング
再生可能エネルギーの総合利用、設計・シミュレーション、自社独自のノウハウでシステムや新製品のリサーチ、システム提案の評価、目利きなどの総合コンサルティングを行う。
「メガソーラー事業マッチング、太陽光発電事業コンサルティング、(主に自治体向けの)太陽光・屋根貸し事業マッチングに対する仕事の依頼や講演がたいへん多くなっています。現在、国の施策も追い風になっていると思いますが、自宅に太陽光発電システムを持っていると、永い間にはパワーコンディショナーを交換したり、大災害の備えとして停電時の独立運転をしたくなったりと、身の回りにも色々な課題が次々に見つかります。こうした経験と様々な条件が異なる現場や国際舞台を踏んだノウハウを掛け算して生まれる、お客様の夢を実現するための当社ならではの方法論やビジョンを、たくさん提案しています。」

電子ブック「再エネ・省エネ技術ガイドブック」

平成23(2011)年7月に(株)光と風の研究所が編集した「再エネ・省エネ技術ガイドブック」が出版された。本書は、2013年春に電子ブックとなって、新たな役割を果たそうとしている。

「これは、大震災後の電力不足や非常用電源などに有効な手段として再生可能エネルギーの活用と徹底した省エネの具体的応用例を自治体並びに多くの企業の協力で誰にでもわかりやすく解説したガイドブックです。今回、国の電子化プロジェクトに参加し、電子ブックとなり、配信されています。技術の世界は日進月歩ですから、掲載された内容よりさらに素晴らしいものも出てきます。この電子図書の普及で、最新の情報を今後も届けられるように努力し、これからの新しいライフスタイルに寄与できればと思っています。」

ユニークで楽しいアイデアがいっぱい

堀内は、発明協会審査委員や日本教育工学振興会顧問などを永年に渡って務めている。こうした取組みはボランティアであるが、ユニークで楽しいアイデアを生み出す源ともなっている。

「公園や行楽地の池に、足こぎのスワンボートなどがありますね。これにパワーアシスト付の自転車についている機構を応用してソーラーパワーで動くようにすると、例えばお年寄りやお子さんも、気軽にうんと楽しむことができる乗り物になります。もうひとつは、ソーラーパネル、バッテリーとLEDを一体型にしたもの。配線が不要で簡単に設置できる街灯にもなるし、防災倉庫などに備蓄しておいて、災害時に使えるポータブルなソーラー・バッテリーLEDライトとしても使えます。さらには、神社などを災害時の防災拠点として考え、太陽光パネルや二次電池を整備するためのご相談もいただいています。」
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